「ヨミの星展」
マシマタケシ Takeshi Mashima/絵
画家。奈良唐招提寺の宝物殿の大日如来坐像に拝したのが25歳の頃。その「生きている」を自らも体現したいと発願し作品にそれを吹き込む。年月を超えてなお行き続けるものを日々生み出していきたいと思っています。
1962年、山形県酒田市に生まれる。府中市在住。
石川理咲子 Risako Ishikawa/ダンス
ダンサーかつアーティストとして、アートイベントや映像作品等に出演し、ファッション雑貨へのデザインやペイントを手がける。また、踊りながらトゥシューズで絵を描くパフォーマンスを発表し、精神や肉体の進化に伴う、表現内容の発展について探求している。
板垣朝子 Tomoko Itagaki/コンテンポラリーダンス
幼少期よりモダンバレエ、短大舞踊科でダンス全般を学び、その後、コンテンポラリーダンスを木佐貫邦子に師事。近年は舞台と並行し、社会の身近な場所にもダンスが生まれるように活動を重ねている。
岡 佐和香 Sawaka Oka/舞踏
幼少よりバレエ・モダンダンスを踊る。大野一雄との出会いから、舞踏の世界へ。芝居、生け花、剣舞など様々なスタイルを融合させた独自の世界観あるダンスが好評を得ている。近年は自然の中でのワークショップを展開、多くの人の五感を刺激する活動に意欲を注いでいる。
古里和歌子 Wakako Furusato/ダンス
18歳でjazzダンス、20台後半にコンテンポラリーダンスに出会う。様々な作品、即興パフォーマンス等に参加するうち、自分の中の自然エネルギーと繋がる"流れ"を強く感じるようになる。2015年春、脚に大きな故障を抱え、踊ることを諦めかけるが、今の身体に向き合う事の神秘を感じ、再び踊る道を選んでいる。
松本志摩 Shima Matsumoto/舞踊
いのちはひかり 闇の中で輝く星 いのちをおどりたい。というよりいのちを目一杯生ききりたい。感じきり、味わい尽くしたい。ーいのち授かりし者の使命ー1997年舞踏・オイリュトミーに出会い探求を続ける。現在、伊勢志摩で活動中。
余越美貴子 Mikiko Yokoshi/ダンス
20年近く続く摂食障害で様々な挫折を繰り返し自分を探求。30代を越え、自分の魂に響く音や人間や絵などを目の前にした時、変性意識状態に入る体験をして導かれるまま表現活動をスタート。自分であるものと自分でないものの真ん中の探求に移行中。
竹内空豆 Soramame Takeuchi/舞踏
2010年夏、いきなり踊りたくなり一人で練習開始。2011年5月 ソロ公演「今、僕にとっての宇宙、行き先はどこ?」を上演。以後2度のソロ公演のほか、音楽家やパフォーマーとの共演多数。2016年5月「ヨミの星」に出演・構成を担当する。
新屋賀子 Yoriko Shinya/ピアニスト・シンガーソングライター
この世界の美しさや幸せを感じられる音楽を作り、演奏することをライフワークとする。ボディーワーク、ダンス等とのコラボレーションやウェブサイト、絵本への楽曲提供など多岐に渡る。現在、「ネコヤナギ楽団」、「メルヘントリオ」を結成し活動中。
成田千絵 Chie Narita/チェロ・ヴォーカル
幼少から音楽を学び、1994年チェロに出会う。故・井上頼豊氏に師事。渡印してヨガを学び心身と音楽がより
リンクするようになり、演奏活動を始める。チェロ弾き語りという未知の世界に描くように音を散りばめて独自の
世界観で物語る。
金子雄生 Yusei Kaneko/トランペット・民族楽器
10代の頃よりジャズトランペット奏者として多くのセッションバンドに参加。バンド"DUNYA FORI"結成後、あらゆる第三世界の旋律とリズムを取り入れた"NEW
JAZZ AGE"としてトランペット・民族楽器を駆使し世界各国のアーティストと共演。現在、ソロ、デュオ等での即興演奏の他、ジャズバンド「風雲」、有機的音楽ユニット「brew」主宰。
金永柱 Yung joo Kim/サックス
佐藤帆氏にサックスの手解きを受ける。黄秀彦氏が主宰するケグリで韓国の打楽器を学びつつ音楽活動をスタートする。現在は都良介(vo,ウクレレ,per)の都&ヘンプストーンズ、都内を中心にセッションライブに参加する。
山本コヲジ Koji Ymamamoto/響きもの
サウンドヒーリングサロン「有隣花 -yuringka-」主宰。響きと心身の関連性を探求し、水晶楽器・ゴング等を演奏。瞑想会、舞台、野外パーティー他、出演多数。企業研修、幼稚園や大学での体験型講義、映像音源の提供など、活動の幅を広げている。
福田博行 Hiroyuki Fukuda/映像
テレビゲームCMテーマパークのアトラクションなどのCG映像を手掛ける映像作家グラフィックデザイナー。
生命と進化をテーマにアニマンダラを探求する表現者でもある。マシマ氏とは世界観を共有し、「ヨミの星」では、静の表現である絵画を、動の表現である映像へと変換する。
絵画と音楽と踊りのパフォーマンス
・ヨミの星 平松朝彦
マシマさんの絵は太陽や星がスピリチュアルに描かれていてある意味で宗教画だ。太陽は太古より存在し人々は太陽をあがめ宗教が生まれた。しかし今、人々の信仰する神はいつしか太陽ではなくなった。 キリスト教が科学と対立したのは、神が科学に対立し敗北することを予感したからだ。しかし科学の勝利は太陽神という宗教を失うことに繋がった。合理的という一言で人々は科学を信仰し、世界の為政者は核兵器、原子力を生みだした。しかしその原子力発電所の廃炉方法すらおぼつかず、いつの間にか世界中は地球に何万発もの時限爆弾を抱えたことになった。 太陽神を失った世界とはヨミの世界。ヨミとは太陽のいない星の世界。それは現代のことか。
マシマさんのスピリチュアルな絵と竹内さんの総合演出、福田さんのCG映像、様々の音楽とダンスが見事に融合した新しいパフォーマンスだ。松本さん、古里さん、岡さん、板垣さん、余越さん、石川さん、コンテンポラリーダンサーたちが日替わりで踊る。それぞれが迫真の舞だ。岡さんは回るのが好きとのことで、スーフィー教の舞を思い出す。今回、様々の若いダンスの担い手の存在を知った。観客の前で様々のダンサーが躍動し様々の楽器のミュージシャンが音を奏でる。成田さんはチェロの弾き語り、新屋さんのピアノは即興性の高いもの。山本コヲジさんの水晶楽器が館内に共鳴する。
舞台劇というと一般的には念入りに練習をしたものと思われるが、今回のパフォーマンスは即興性が高く、ジャズでいうインプロビゼーションのよう。即興には高い才能も求められるが彼等はそうした意味でも本当のアーチストだ。緊迫感のある即興劇が二部屋で繰り広げられ会場を移動しながら見る観客は才能の目撃者だ。演出的には限られた機材の問題もあったが、影が壁に投射され効果を出した。マシマさんの絵をアレンジして動画化した福田さんのCGも見事にアートだ。マシマさんの絵も宇宙をテーマとしていて当館のコンセプトとマッチした。日替わりの即興劇を目撃した人は本当に贅沢な時間を過ごせたはず。残念ながら会場が暗く、動きも速かったため、良い写真がとれなかったことを懺悔。
5日(水)余越美貴子(ダンス)+松本志摩(ダンス)+金永柱(サックス)
6日(木)松本志摩(ダンス)+成田千絵(チェロ/ボーカル)
7日(金)石川理咲子(ダンス)+成田千絵(チェロ/ボーカル)
8日(土)板垣朝子(ダンス)+金子雄生(トランペット民族楽器)
9日(日)岡佐和香(ダンス)+山本コヲジ(響クリスタルボール)
10日(月)古里和歌子(ダンス)+山本コヲジ(響クリスタルボール)+金永柱(サックス)+磯辺良(ボイス)+新屋賀子(ピアノ)
ヨミの星 竹内空豆
「あなたは、星・太陽・そしてわたし。
この世界はもうすでにいつの頃からかヨミの世界になっていた。
花はその輪郭を失い、太陽は輝きを停止しはじめている。
わたしは途方もなく遠い道のりを歩きつづけてきた。
闇は光を包み、大量の鳥たちがはばたきながら落下していく。
そんなさなか、もうすぐそこに、あなたの後ろ姿が見えてきたんだ。
そして振り返りながら、あなたはこう告げる。
あの花はわたしだった、あなたはわたしだった。
その時、新しい太陽が夜空に出現する。」
10月4日(火)鈴木陽代(一人芝居)「駆け込み訴え」原作:太宰治
*「駆け込み訴え」はキリストを売ったユダの話(朗読)だ。ペテロなどいくつかそ れらしき人名が出てくるがキリストという言葉は出て来ない。難解な話のテーマ は事前の知識が必要。最初の一声でその世界に入る鈴木さんの話の迫力は半端で はない
竹 内 空 豆 氏
絵画 マシマタケシ氏 (クリック)
会場スナップ
チェロ 成田千絵 氏
左、マシマタケシ氏、その右、空豆氏
山本コヲジ 氏
各所の生け花は齋藤薫 氏
楽器群と山本コヲジ 氏
竹内そらまめ 氏
徐越美貴子 氏
過去のイベントの写真パネル展
マシマタケシ氏
会 場 写 真
ダンス 石川理咲子 氏
ダンス 岡佐和香 氏
ダンス 板垣朝子 氏
●「ヨミの星」プロジェク