北方の月へ還るの記録

   北 方 の 月 へ 還 る

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  •   出 演

       纐纈 雅代(サックス) 南部 輝久(パーカッション)竹内 空豆(舞踏)
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  •    纐北方の月へ還る

  •  新宿ピットインに出演するバリバリのジャズ演奏者の纐纈さんであるが、パーカッションの南部さんとのコラボは初めてという。
     空豆さんのプロデュースであるが、行われたリハーサルはほとんど無いが如し。
    会場の上部には2mくらいの長さの流木が3本に吊るされている。手前の前室には、幅11cmの白い紙が短冊の壁のように天井から吊るされ、また高さ3m位の光の塔が白く光る。
     プロジェクターでクチナシのピンクの花と月との合成写真が映写され、さらに井の頭公園で撮影された湖面に映る動画の月はUFOのごとくゆらめく。
     平松輝子の1964年のアバンギャルドな墨作品にはアルミの月が光る。
     古里和歌子さんの詩の朗読から始まり、フリージャズといいながらドビッシーの「月の光」も入りながら、空豆さんの衣装はゾゾなるメーカーの水玉模様、さらに赤い服、白い服と変幻し、約一時間の公演は終わった。
     サックスとパーカッションという異色のセッション。さらにダンスもあるが、音楽のソロの部分もあり、それぞれが個性を十二分に発揮した舞台だったのではないか。稀有と言っていい若手のジャズ奏者。今後も頑張ってほしいと思う。
     当館は残響時間が長く、内心どうなることかと一関係者として心配していたが、杞憂に終わったようだ。
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               11月24日(土)