インスタレーションコンサート(音楽×写真×空間)
9月22日~25日インスタレーションコンサート(音楽×写真×空間)
「Lux in Tenebris/闇の中の光」
サルヴァトーレ・シャリーノ フルート独奏のための作品集
若林 かをり(フルート)、JUMPEI TAINAKA(写真家)、松本 永(照明家・空間演出)
作曲家のサルヴァトーレとは1947年イタリア生まれ。「沈黙と異音の魔術師」と評される世界的な現代音楽の巨匠といわれる作曲家。若林かをり氏はイタリアで研鑽を積まれ、今回、サルヴァトーレのCDの発売を機としてのイベントとして「ベルグソンの時計」「アトンの光り輝く地平線」「どのようにして魔法は生み出されるのか」「歓喜の歌」の4曲が演奏された。サルヴァトーレの曲は普通の吹き方ではない超絶技巧を要し、演奏すること自体が奇跡ともいわれる。会場には音楽界の専門家と思われる方々が続々集まり、異様な緊張感が漂う中、若林氏は、見事に4日間演奏された。この演奏会場においては2台のプロジェクターを駆使した、ドイツを拠点に世界で活躍される写真家タイナカ氏の映像を使用したスライドショーも行われたが、それは松本氏編集による室内のプロジェクションマッピングでもあった。同時に写真集としてタイナカ氏による光と闇がテーマの写真展が別室で展示された。タイナカ氏はで、スライドショー展示のため会場自体を暗くしスポットライト照明となり、その一角ではさらに松本氏による会場の空間照明が効果を上げた。つまり今回のイベントは作曲家、演奏者、写真家、照明家が関わったきわめて凝った趣向であり、それぞれの才能が発揮されたものだった。 (写真はJunpei Tainaka氏撮影)
若林かをり氏(写真、J・タイナカ) 演奏中(写真、J・タイナカ)