- ENDLESS - いのちめぐる´18 acryl on canvas 194×391㎝
- 期 間 2018年 10月4日(木)~21日(日)
- ※ 展覧会の様子がパノラマでご覧になれます
- 絵の題名は共通で 「 ENDLESS 」
- 会 場 の 様 子
- 2018-5 縦 145cm × 横 290cm
- 2018-4(A) 縦 130cm × 横 162cm
- 2018-3 縦 130cm × 横 162cm
- 2018-1 縦 195cm × 横 390cm
- 2018-4(B) 縦 130cm × 横 162cm
- 2017-4 縦 145cm × 横 73cm
- 2017-1 縦 194cm × 横 259cm
- 2016-2 縦 91cm × 横 182cm
- 2016-そして未来へ- 縦 194cm × 横 259cm
- 2017-2 縦 130cm × 横 162cm
- ENDLESS―いのちめぐる
―― 横 田 瑛 子 展に
八覚 正大
現展での作品を何年も拝見してきた。入口から入ると比較的すぐ、その大作が華ひらいていたように思う。畳より少し幅広の画布を幾つか連ねて、エネルギッシュな分かりやすさ……日本画の大作を観ている気になっていた(それも己の色眼鏡で、小生の亡き母は主婦ではあったが、五十年間日本画をやり続けていた。その影響もあり厖大な量を観てきたこともある)。
横田さんの作品はキャンバスにアクリル絵具だったのだ。それが見る側としてはいい加減な、それでいて新鮮な驚きではあった。とするとこの和の雰囲気はどこから来るのだろうかと。糸、糸車、着物……でもこの力動感は、もっと大きい。そして花と鳥が重なり戯れ、また繋がって見えてくる気がする。花鳥風月、やはり日本画的ではないか? いや風といっても微風、涼風ではなく、うねり、旋回するそれではないか(この美術館での丸田恭子の超旋回画(小生が勝手に名付けた)も少し連想された)。そして何より月ではない、これは太陽ではないか。花鳥風陽。
だから背景の地が赤やオレンジだった作品が多く(2000年からの図録も見せて頂いた)、時にそれは反転してもいるが、そこを自在に渡り歩く(飛翔している)という感覚が伝わって来るのだ。
今回の大作「ENDLESS―いのちめぐる‘18」は、緑色の地と黄色の図の構成だ。月がその円形の輝きに収まらず、光を溢れさせ、それは花弁のような弧の曲線群を生み出し、翻ってさらに飛翔するがごとき鳥の群れにも感じられる。この命のめぐり、旋回こそ作者の気合いの乗り続けてきた源泉ではないのか。
- 横 田 瑛 子 展 に
- 宇フォーラム美術館 館長 平松 朝彦
- 横田さんの絵は、一言ダイナミックだ。黄色と背景の赤や緑という配色。さらにかつての琳派の作品を想起させる大胆な構図とスピード感。キャンバスにアクリル絵の具という技法だけでなく、エアーブラシを駆使して得られたものだ。
現代美術の抽象絵画だが装飾性がある。装飾性、美は現代美術が失ってしまったものの一つ。これはかつての日本画と洋画のいいとこ取りである。横田さんがこうした新しい絵を描くために、いろいろと考えて工夫をした結果だ、と思う。工夫という知性がなければ新しい絵は描けない。
そして、この絵には空間が感じられる。テーマのエンドレスの意味は、私には、無限の空間という意味のように感じられる。その表現はあか抜けていてモダンだ。作品の写真にはあえて壁面を入れた。