- パノラマで展覧会の様子がご覧になれます
- 会 場 の 様 子
- mathias展覧会ポスター
- 平松輝子「関東大震災」
- 二紀和太留「核爆発」
- 二紀和太留「核爆発」
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レクイエム 2017展 宇フォーラム美術館 館長 平 松 朝 彦 -
二紀和太留の戦友の鎮魂から始まったレクイエム展であるが、いつしか、戦争の記憶とともに、関東大震災、東日本大震災の被災者の鎮魂も含めるようになった。
戦争について、あの戦争は終わっていないと痛感する。戦争の発端となった大陸の中国、北朝鮮の新政府は相変わらず好戦的である。戦争終了間際に日本に対して参戦したソ連はなぜか平和条約を締結しようとしない。
マッカーサーは、終戦後日本に来て日本の統治者となる。(日本の初めての紙幣のデザインは「米国」である。アメリカの占領国の日本に軍備が許されるはずもなく、憲法が作られ第9条が書かれた。アメリカが日本の軍備を賄ったがそれは戦争直後のソ連の脅威もあった。第9条の破棄は、アメリカの擁護からの離脱を意味する。)
その後、マッカーサーは、朝鮮戦争に巻き込まれて、北朝鮮の背後の共産国中国と戦うことになる。その結果、ソ連、中国と戦った日本の脅威を理解し、米国議会で日本を弁護し日本の擁護論者に代わった。ルーズベルトの前のフーバー大統領は、戦争責任はルーズベルトにあるとした回顧録を記した。
- Zero「コルト」
- 東日本大震災の被災地でパノラマ写真を撮った。大槌町は被災後の7月ごろだったが、この地のがれきはコンクリートの建物を除いて撤去されていた。茨城県、いわき市の浅磯海岸にはかつて新興住宅地が立っていたが今や基礎のコンクリートしか残らない。すでに二年たっていて訪れたが、たまたまハープで慰霊する外人が基礎のコンクリートの上にいた。本当のレクイエムだ。
- コルト45はニューヨークソーホーの路上で買った反戦グッズ(?)としての作品。アーチスト、ゼロ(本名)の作品。アメリカは銃社会である。そのことはやはり戦争につながっている。路上でそうした物を売る自由もあるのがアメリカ。
- MATHIAS氏はベルリンの小さなギャラリーで展覧会を開いた。たまたま訪れた私はその時の死体の並ぶ作品に驚いた。そのキャラリーの一室で回りの人たちと楽しくお茶をしていた本人は人の好さそうな好々爺。彼と握手して彼の画集を買ったことが思い出だ。
- 平松輝子は2歳9か月で関東大震災に被災した。 「廃墟」は、その時の記憶で描いた作品。
- 二紀和太留の核爆発の絵が二枚。凄まじい破壊力が伝わる。
- 永劫の月と海の前には、いまだ太平洋に眠る日本の英霊の鎮魂のレクイエムとしてのインスタレーションとして金属の玉、千個を撒いた。
- 二紀和太留「永劫の月と海」のインスタレーション
- 二紀和太留「永劫の月と海」
- レ ク イ エ ム 2017