Cュタツヤさんは新進気鋭のダンス振付師。
今回は、やはりダンサーの中野渡宏美さんと企画した映画とダンスのコラボ。
映画というより音楽付きの画像をリアルのダンスと同時に合成し、さらに別の場所の出演者とも同時にネットで配信という新たな試み。つまりリアルとバーチャルが複合して合成されている。
美術館にはチベットの曼荼羅を思わせる二紀和太留の大作の「荘厳-マンダラ」と「浄光」が展示されている。
目撃者でもある観客は15人ほど。Cュタツヤは館内を走り回りながら踊り、それをビデオカメラが必死で追う。緊張感あるスピーディーな映像はいかにも最新のスタイルだが、中の音楽はバッハやドビッシーの編曲もある凝った本格的なものだ。
映像とリンクしてダンサーたちが舞い、演技を繰り広げる。
圧巻は「マンダラ」の前での般若心経を読むMasaliiさんと、リンクするように千手観音のように手を回すCュタツヤさんのパフォーマンスは背景の絵画とともに圧巻。そして「浄光」は清浄の光を放つ。
かつて源信は「往生要集」に死後、お経を唱えてあの世に行くことを記した。「願わくは、弥陀仏、清浄の光を放ち、遥かにわが心を照らして、わが心を覚悟せしめ、境界と実体と当生の三種の愛を転じて、念仏三昧の成就して極楽に往生することを得しめたまへ。(南無阿弥陀仏)」
単なるダンスパフォーマンスを越えた創造性あふれる作品。
Cュタツヤ: 振付師 / 即興舞踊 / 60億人プロジェクト / 動画クリエーター
ダ ン ス: 中野渡 宏美・ Cュタツヤ・yooko・chica・まさリー
照 明: 松本 永・しゃこ
カメラ他: Roy・水澤 明香里・もーりー・村越 恵美
絵 画: 二紀 和太留
※ ライブの様子がユーチューブご覧になれます